田中手帳は大阪の住之江区にある手帳製本会社です。1937年に創業して、今年で87才になります。記す手帳botanicalなどの手帳がどういった工場で生み出されるのかを紹介します。
工場内部に潜入
工場の朝は早い。始業は8:30です。その時刻に機械はもう動いています。
通路は製本途中の手帳でびっしり。田中手帳はさまざまなメーカーの手帳をOEMで製造しているからです。
社員は整理整頓した背の高いパレットの隙間を縫うように動いています。
設備機器が歴史を刻む
工場では大事に使われた機材が手帳を作っています。それぞれの傷には87年の歴史と思い出が宿っています。工場に入ると、清涼な水の匂いがします。これは、「糊」を使うから。紙を加工するための工場ですから、火や水は大敵と思われがちです。でも、実際には火であぶる工程もあるし、水が必要な工程もあります。
熟練の職人が技術を発揮
繊細な微調整を繰り返しながら、平らな紙の束が手帳の形に変わっていきます。
紙の移動は、工場の2階から始まって、畳んで折られ、重ね合わされて糸で綴じられます。工場の1階に下りて来る頃には、見た目も本に近いです。
1階では更に形が整い、表紙がつき、最後には誰がどう見ても手帳と呼ぶであろう製品に変わっています。
生まれてからずっと手帳を作り続けている。田中手帳は、そんな会社です。